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「父を探して(1)」

2012.08.12.22:21

「この委任状に判を押しておいてくれ」


そんな、父の一言から全てが始まった。


???


委任状?

なんに使うの?


「業者が除籍謄本取ったりするのに必要なんだよ。」


業者ぁ?業者って何の?


「家系図作ってくれる業者だよ。」


か、家系図ぅ~? はぁ?


な、なにをこの期に及んでそんなもん?

第一、名家の血筋をひく家系ならいざ知らず、どこから来たのかさえわからないような家柄でしょう?

そんな家柄の家系図作ってどうすんのさ?


「だからだよ。僕は自分の親父さえ知らないんだから。」


***


そう。父は生まれた時には既に父親(つまりボクの祖父)が他界していたのだ。彼は「ててなし子(今風にいうと母子家庭)」に育ち、家系はおろか父親が何を生業にしていた人なのか、どんな顔をしていたのか、何一つ知らずに育ったのだ。


戦前の厳しい時代「奄美大島」という南の島の中でも貧しい家に生まれた我が老父。

最後の明治親父世代と言われる、それはもう現役時代には厳しかった親父。

(三男坊の僕にはあまり記憶が無いけれど)長兄は悪さをすると一晩中納戸に閉じ込められたそうだ。

甘い甘いと言われた末っ子の僕ですら何発かぶん殴られた記憶がある。


そんな威厳に満ちていた親父が、だ。


この期に及んで自分の生い立ちを知りたいという。


三年前に母に先立たれてからというもすっかり気弱になってしまった父。


その寂しさからなのか?何か自分が生きた証でも欲しくなったのか?


「家系図を作る」なんてこれっぽっちも共感できないのだけれど、でも「今自分が生きている」その背景を、自分のルーツを知りたいと、まだ見ぬ父の面影を追いたいと、そう思う気持ちはわからないでもないのだ。



***


で、その家系図作ってくれる業者って、いったいいくらくらいかかるの?


「40万くらいかなあ?」


よ、よんじゅううまんんんん????!!!!!



そんなんに40万も払うくらいならさ、その費用で自分で調べたほうがいいじゃん!
家系図っていう「書面」が欲しいんじゃないでしょ?ルーツが知りたいんでしょ?
だったら自分で見て、聞いて、調べたほうが何倍も得るものが大きいでしょ!


と、つい口走ってから「しまった!」って思った。


齢80近くにもなる老父にそんな探偵まがいのことができるわけもないのだから。




***




そんな経緯があってこの夏、僕と父の「父を探す」旅が、始まったのだ。



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